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駐妻のリアル

Posted by yoshi on   0  0

 今回は少し違った視点で、駐在員に帯同する妻(いわゆる駐妻)のリアルに迫ってみたいと思います。現在私の周りでは、既に多くの女性がバリバリ海外で仕事をして活躍されていますが、とは言えご主人に帯同して海外生活をスタートさせる女性もまだまだ多いと思います。私にとっては少しチャレンジングな記事ですが、是非ご覧ください。

駐妻のイメージ
 さて、「駐妻」と聞くとまずはどのようなイメージを抱くでしょうか?ニュアンスは異なれ、8割以上の人が「海外で華やかな生活をしている」と思っているのではないでしょうか?インフラが整備されていない国では運転手付きの車が支給され、駐妻さん同士のカフェやランチ、そしてマッサージやエステを定期的に受けてリラックスし、更に休日には海外の観光名所にアクセスし、華やかに見える写真がSNS上へアップされています。このような話を見聞きした人達が、少しの妬みも含みながら話を盛りつつ構築された華やかなイメージが「駐妻」と思うのです。綺麗な方も多いですし、それが更に華やかさを増すのかもしれません。実際にはどうなのでしょうか?

駐妻の年齢層
 駐在員は海外で即戦力として赴任するケースがほとんどです。最近は駐在員の年齢層も若くなりつつありますが、それでも30代や40代で、脂が乗っている人達が駐在員として選ばれる傾向にあると思います。私も海外駐在を開始したのが35歳でした。となると、駐妻の年齢層も駐在員と同様、30代から40代が多いように思います。女性としても魅力的な年齢と言えますね。

駐妻のリアルな苦悩
 ここからは私が約7年ほど海外に出て見てきた駐妻のリアルに言及したいと思います。30代から40代と言えば駐在員だけでなく、キャリアを積んで来た女性としても本来は働き盛りのはずです。ところが駐在員に帯同する場合、帯同ビザは支給されてもワークパーミットを取得する事が出来ず、基本駐妻は能力があっても海外で働く事が出来ないケースが多いのです(注:現在は配偶者のワークパーミット取得をサポートする企業が増え、海外でも働く機会が増えつつあります)。優秀な駐在員に帯同する奥様は得てして優秀な方が多いのですが、ビザの関係で働く機会を失ってしまうのです。日本では「女性活躍」が叫ばれ、女性の働く機会が増えつつある一方で、駐妻の方々は海外へ帯同中働けない事に大きな不安を抱いているのです。これは実は凄く大きな課題だと思います。

 また、30代から40代は、小さなお子さんがいる家庭が多く、ただでさえ難しい子育てを、海外という日本とは異なる環境下で行わなければなりません。もちろん海外ですので、頼れる親族が近くにいる訳でもなく、サポートが不十分で不安を抱えながら子育てをしなければならないのです。

 車の支給なども一見華やかに見えますが、ベトナムの街を一日歩いてみれば分かります。モーターバイクが無尽蔵に走り、空気が劣悪な中、スーパーに行って、重い食材を持って帰るのは至難の業です。そして車が便利だと思えるのもほんの数ヶ月で、外を自由に歩けないストレスがいずれ勝ってきます。そしてドライバーさんが必ずしも気が合う人という訳でもなく、ドライバーさんと駐在員・駐妻の間でトラブルが発生する事もしばしば存在します。

 更に、駐在員として赴任しているご主人は、相当忙しいと思います。よって、ご主人が100%奥様をサポートし、不安が拭えるかと言えば決してそうではなく、上記のような様々な苦悩を共有出来るのが、唯一同じ境遇の駐妻しかいないのです。ですので、ランチ会などが頻繁にあるのは、不安を拭い、お互い助け合う為にあって当然なのです。そして、たまの休日に家族でのんびり旅行に行くのも当たり前で、普段ご主人が忙しすぎて、家族でゆっくり過ごす機会は極めて少ないと思うのです。

理解すべき駐妻二つの側面
 冒頭「駐妻のイメージ」で描写した通り、華やかな側面は勿論あります。但し、世間一般的にはそちらが膨張され過ぎていて、リアルに苦悩している側面が見過ごされているような気がするのです。そして私が見えているのも表面的な駐妻の苦悩のみで、まだまだ分かっていない事も沢山あると思います。例えば駐妻のコミュニティーに容易に馴染める人と、馴染めない人もいるでしょう。そんな人をどのようにサポートするのかも課題の一つだと思います。

 最後に、「女性活躍」が日本で叫ばれる中、それが海外に広がればおのずと「駐妻活躍」の場も広がると思います。自分も何かそこに貢献してみたいと密かに思っています。駐妻活躍が当たり前の状態になって、「駐妻」という言葉が死語になるような将来が来れば嬉しいですね。

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